あんたの隣はあたしだから
だけど、日向のお父さんは、とてもいい人。
優しいし、楽しい人。
あたしん家によくご飯を食べにきたり
寝たりする日向。
昔から、一緒にいるのが当たり前。
あたしにとって日向は、
温かい家族の一員だ。
お兄ちゃんでも弟でもないからなぁ。
双子………みたいな?
あたしは、いろいろ考えてるうちに
ゆっくりと目を閉じた。
────────。
「ん、、、、」
眠い目をこすりながら、頭を机からあげた。
一時間くらい眠っただろうか。
外をみると、夕方だった。
ほんのり赤い夕日があった。
ガラッ──………………
教室に誰か入ってきた。
「柚希?」
沈黙が続く。
「……………なんだ。日向か」
はぁっとため息をついた。
「なんだよ。その期待はずれみたいな
言い方しやがって」
日向が苦笑する。
「うん。期待はずれ」
嫌みのような笑いをするあたし。
「殺すぞー!!」
「あははっ!うそうそ」
二人で笑い合う。
あぁ。やっぱ落ち着く。。