あんたの隣はあたしだから
「やっほ~~柚希ぃー♡」
上機嫌にこっちにきた佳奈。
これは、間違いない。
「仲直りしたんでしょ?」
「うん!そーなのー♡」
なんかさ、気づいたけど
あたしが悲しいと
佳奈はハッピーだよね?
佳奈が悲しいと
あたしがハッピーだよね?
かみあってなさすぎでしょ?
ま、いっか。
「えーとね。彼氏が一緒にいた女の子って彼氏のいとこだったんさ。
そんで修羅場にしちゃったんだけど
次の日の夜に、彼氏がきて
指輪渡してきたの!」
「へぇ。やるじゃん」
「そんでっ!『昨日の女の子は、
いとこだったんだよ。お前に合いそうな
指輪一緒に探してたんだよ』って
言ってくれたぁ~~♡♡」
「そーなんだ。ははっ」
幸せそうでなにより……………。
「………柚希、元気ない??」
はっとしたかんじて見つめる佳奈。
ほんっとに佳奈には、隠し事できない。
「話すよ」
あたしが言った。
「わかった」
佳奈は、そう言った。
昼になって、屋上で
佳奈に前あったことを話した。
日向には、好きな人がいること。
あたしが日向のこと好きなこと。
日向とケンカしたこと。
すべて話した。
「…ということがあって」
「へぇー。柚希は、日向くんのこと
好きなんだ」
「……………気付いちゃった」
「嫌そうだね。気付いちゃったの」
「だって、今までの関係じゃなくなるんだよ!?
あたたかい家族みたいな人が急に恋に変わっても困るよ」