愛する眠り姫に目覚めのキスを
――――
浮き輪を椿にかぶせて
ゆっくりと海に入った。
だんだんと深いところに行くと
「わっ!!」
つばきは足がつかなくなったようだ。
「ちゃんと掴まっとけば大丈夫だから(笑)」
少し怖がっているつばきに言った。
「直紀くーん!
まってぇー」
後ろから姫野がしがみつく。
....くそっ......どっか行けよ...
なんて言えないからしょうがなく
そのままにしていると
「桃華ちゃん!
俺、浮き輪持ってるから俺たちと泳ご!」
「姫野さん行こう♪」
瞬介と詩音が
ニコニコと姫野に近づいてきて
「直紀くんと泳ぎたい!」
と言い張る姫野を無理やり連れて行った。
もちろんそれで
俺たちは2人っきり。
...なんかかなり緊張してきた...
2人っきりなんて初めてじゃないのに...