愛する眠り姫に目覚めのキスを
「でも...
今更何て言えばいいか分かんないよ....
それに....」
私は直紀くんと姫野さんの方を見る。
2人は仲良く花火で遊んでいて
直紀くんに話しかけられる状況じゃない。
きっと別荘でも
べったり姫野さんがくっついてると思うし....
「思ったことをなんでもいいから言えばいいのよ。
直くんなら、ちゃんと聞いてくれるし、
分かってくれるから。
あと....
あいつなら私がどうにかするわ」
.....私が思うこと....
うまく言えない気がする....
でも
詩音の言うとおりかもしれない。
直紀くんなら....
きっと分かってくれる。
「詩音...
ありがとね。
私.....ちゃんと伝えてみる....
もう遅いかもだけど....
こんなふうにぎくしゃくしたままじゃ嫌」