愛する眠り姫に目覚めのキスを




2人で登校するのなんて夏休み前にしていたのに、

直紀くんに手を繋がれるだけで緊張しちゃう。





手を繋ぐのは嬉しいんだけどね?




私たちが付き合ってるなんてみんなに知れたらきっととんでもないことになると思う。




学校が近づくにつれて

私はさり気なく手をほどこうとした。





「え?つばき?」





さり気なくなんて無理だったようで

直紀くんが不安そうに私を見ている。





「あの....手...恥ずかしいから....」





ほんとは恥ずかしいってよりも

私なんかと付き合ってるって直紀くんが変な目で見られないようにするため。




私のせいで直紀くんに嫌な思いしてほしくない.....






「.......そっか....」





俯く私を見て、

直紀くんは手を離した。






< 225 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop