愛する眠り姫に目覚めのキスを
さっきどこかに走っていった神谷くんが戻ってきた。
「これ!」
.....っ!!
神谷くんが渡してきたのは
スリッパだった。
「....下駄箱...行きづらいだろ?」
.....え?
「どうして....」
どうして分かったんだろ....
私の靴が無くされたこと
神谷くんは知っているようだった。
驚く私の隣に
神谷くんは座った。
そしてこっちを見ながら微笑んで
「俺でよければいつでも頼って?」
と言った。