キスマーク
彼と彼女の×××
突然、ヒロが押しかけてきたあの夜から、一週間以上も時は経ってしまっていた。
あれ以来、ヒロが私のマンションに来る事もなければ、携帯に連絡をしてくることも無かった。
“会いたい”とか“向き合う”とか、あんなに真剣に言ってたくせに、
案外あっさりと諦めてくれたのだと思う。
首筋につけられたキスマークも、もうすっかり消えてしまった。
ヒロもきっと、こんな私の事なんて過去の女にして、また新しい女を捜しているんだろう。
チャラい外見でも、ルックスは良い。
頭だって良いみたいだし、新しい相手なんて苦労せずに直ぐに見つかる。
だから私も、
そろそろ真面目な恋愛をしないと―…