STEAL!!~大切なモノ盗みます~
「とまぁ依頼だから仕方ないとはいえ、何でこういうでかい家の使用人ってのは女ばっかなんだよっ!?」
屋敷の前で立ち止まったまま依頼人との会話を思い返しながら、ユーリは叫び声をあげていた。
……普段からは想像も出来ない姿で。
何時ものユーリは着心地のいいシャツにベスト、膝丈パンツ、それに動きやすいブーツで何処にでもいる少年そのものの格好をしている。しかし今は。
「こんな格好、誰が好き好んでっ!!」
そう、今ユーリは腰までの鬘を付け、清楚なワンピースに身を包んでいるのだ。
しかもうっすらと化粧までしていて、何とも可愛らしい雰囲気を醸し出している。
「仕事じゃなきゃぜってーやんねぇっつーんだよ、ったく……」
依頼をこなす上で潜入はごく当たり前の行動で、変装して潜り込むのは仕事をやりやすくする常套手段なのは言うまでもないだろう。まあつまりは女を雇い入れる事の多い上流階級の家に潜り込む為に女装をしているという訳だ。
「とっととケリつけてさっさと終わらせてやるっ!!」
ユーリは決意も新たに屋敷の重厚な玄関の呼び鈴を叩いた。
「どちら様でしょうか?」
「あ、本日から働かせて頂く事になっているユリア・シモンズと申します。」
暫くして玄関から姿を見せた女性に頭を下げる。
名乗ったユリアという名前は偽名だ。仕事中に本来の名前を名乗る事はリスクが大きいので避ける事にしている。
「ああ、あなたね?話は聞いているわ。私は給仕長をのジーナよ。早速仕事に取り掛かって欲しいのだけれど大丈夫かしら?」
「はい、もちろんです。」
「じゃあ控室に案内するわ。そこで制服に着替えて頂戴。」
「判りました。」
玄関から中に入り、ジーナの後ろをついて歩きながら簡単な屋敷の説明を受けていた。
外から見て思っていた通り、相当な広さのようだ。
屋敷の前で立ち止まったまま依頼人との会話を思い返しながら、ユーリは叫び声をあげていた。
……普段からは想像も出来ない姿で。
何時ものユーリは着心地のいいシャツにベスト、膝丈パンツ、それに動きやすいブーツで何処にでもいる少年そのものの格好をしている。しかし今は。
「こんな格好、誰が好き好んでっ!!」
そう、今ユーリは腰までの鬘を付け、清楚なワンピースに身を包んでいるのだ。
しかもうっすらと化粧までしていて、何とも可愛らしい雰囲気を醸し出している。
「仕事じゃなきゃぜってーやんねぇっつーんだよ、ったく……」
依頼をこなす上で潜入はごく当たり前の行動で、変装して潜り込むのは仕事をやりやすくする常套手段なのは言うまでもないだろう。まあつまりは女を雇い入れる事の多い上流階級の家に潜り込む為に女装をしているという訳だ。
「とっととケリつけてさっさと終わらせてやるっ!!」
ユーリは決意も新たに屋敷の重厚な玄関の呼び鈴を叩いた。
「どちら様でしょうか?」
「あ、本日から働かせて頂く事になっているユリア・シモンズと申します。」
暫くして玄関から姿を見せた女性に頭を下げる。
名乗ったユリアという名前は偽名だ。仕事中に本来の名前を名乗る事はリスクが大きいので避ける事にしている。
「ああ、あなたね?話は聞いているわ。私は給仕長をのジーナよ。早速仕事に取り掛かって欲しいのだけれど大丈夫かしら?」
「はい、もちろんです。」
「じゃあ控室に案内するわ。そこで制服に着替えて頂戴。」
「判りました。」
玄関から中に入り、ジーナの後ろをついて歩きながら簡単な屋敷の説明を受けていた。
外から見て思っていた通り、相当な広さのようだ。