STEAL!!~大切なモノ盗みます~
部屋数は20。この屋敷の主の私室に寝室、仕事部屋。妻と子供2人の部屋が各2部屋に客室が5部屋あるらしい。その他に書斎、食料庫、食堂、使用人の控室に……鍵のかかった広い部屋が一つある。
部屋数だけをみても相当時間がかかりそうだと内心焦りを感じているとどうやら控え室についたようで、ジーナは慣れた手つきで扉を開けるとユーリを中へ入るように促した。
「ざっとだけれど今説明したのがこの屋敷の構図よ。一度に覚えるのは大変だと思うけれど、仕事をしながら覚えていって。はい、これが制服。」
「はい、頑張りま……」
使用人の出入りが激しいのだろうか、淡々と説明手渡してきた代物にユーリは言葉を失ってしまった。
「あら、ユリア。どうかした?」
「い、いえ…何でもありません……着替えは何処でしたら……?」
「あっちの小部屋よ。手荷物はそこの棚に。着替え終わったら声をかけてね?旦那様にご挨拶に行きますから。」
「わ、判りました……」
にっこりと微笑みながら控室から出ていくジーナの後ろ姿を見送りながら、手の中の直視し難い物体――メイド服に目をやる。
「マジかよ……これ、着んの?仕事とはいえ流石にシンドイぞ……」
ユーリは心の底から滅入った声をあげながら小部屋へと消えていった。
「やっぱこれはないだろ、本気で……ジャンなんかに見られた日にゃいい笑いもんだ。」
「あら、着替え終わってたのね。とても似合うわ!初々しいメイドさんね。」
自分の姿を見ながらブツブツ呟いていると、控室に戻ってきたジーナから声をかけられる。
小部屋から出てきた姿は何処から見ても違和感のないメイドで、ユーリ自身あまりの違和感の無さに乾いた笑いしか出て来ない。
正直似合うと褒められても全く嬉しくはないが、これで上手く屋敷の中で動けそうだと心の中で密かにホッとしていた。
部屋数だけをみても相当時間がかかりそうだと内心焦りを感じているとどうやら控え室についたようで、ジーナは慣れた手つきで扉を開けるとユーリを中へ入るように促した。
「ざっとだけれど今説明したのがこの屋敷の構図よ。一度に覚えるのは大変だと思うけれど、仕事をしながら覚えていって。はい、これが制服。」
「はい、頑張りま……」
使用人の出入りが激しいのだろうか、淡々と説明手渡してきた代物にユーリは言葉を失ってしまった。
「あら、ユリア。どうかした?」
「い、いえ…何でもありません……着替えは何処でしたら……?」
「あっちの小部屋よ。手荷物はそこの棚に。着替え終わったら声をかけてね?旦那様にご挨拶に行きますから。」
「わ、判りました……」
にっこりと微笑みながら控室から出ていくジーナの後ろ姿を見送りながら、手の中の直視し難い物体――メイド服に目をやる。
「マジかよ……これ、着んの?仕事とはいえ流石にシンドイぞ……」
ユーリは心の底から滅入った声をあげながら小部屋へと消えていった。
「やっぱこれはないだろ、本気で……ジャンなんかに見られた日にゃいい笑いもんだ。」
「あら、着替え終わってたのね。とても似合うわ!初々しいメイドさんね。」
自分の姿を見ながらブツブツ呟いていると、控室に戻ってきたジーナから声をかけられる。
小部屋から出てきた姿は何処から見ても違和感のないメイドで、ユーリ自身あまりの違和感の無さに乾いた笑いしか出て来ない。
正直似合うと褒められても全く嬉しくはないが、これで上手く屋敷の中で動けそうだと心の中で密かにホッとしていた。