カフェラテ
「…マナミ?」
気付いたら、滝先輩が眉をひそめて私の顔を覗き込んでいた。
もうカフェラテの缶はない。飲み干したらしい。
「具合悪いか?」
「いえ、ちょっとぼーっとしてて…」
つい自分の世界に入り込んでました~なんて言えず、空笑いすると、そうか、と先輩が再び歩き出した。
「ぼーっとするのはいいが、こけるなよ」
「分かってま、うぎゃっ」
言われた傍から!
右足がなにかにつまずいて、体勢がぐらりと傾いた。