コンビニな女
「彼女が俺を好きではないにしても。恩返ししたい気持ちにはかわりありません…」

彼女のすすり泣きが部屋に響いていた…

「あの方を本当に愛しておられるのですか?」

「はい」

「あの方が貴方の事を愛していなくても、縁談をお断りされるんですか?」

「はい、残念ですが…」

「どうしても彼女を…お選びになるんですか…?」

「絶縁されても想いは捨てられません…あなたには、こんな高校の校医なんかより、もっと相応しい方がいらっしゃいます…」

胸が締め付けられる想いだ…

なんだって俺は最近女を泣かせてばっかり…

マジサイテー…

俺は絶対バチがあたるな…

残念ながら小田切にも失恋だな…

一人で罪悪感に浸っていると、中居さん達が三人ほど静かに入ってきて、食事の準備を始めた

何このタイミング…

最悪…


「…先生…」

その時俺は確かに小田切の声を聞いた…

ま、まさか!!

いや、あいつはコンビニ女だ!

もしや、お見合いを聞き付けてここに来たんじゃ…

俺はなりふり構わず辺りを見回し、やってきた中居さんの顔を全員見回した。
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