甘い言葉に惑わされて



「あー・・・救急車呼んだらころすー・・・そんな大事にしたらころすー・・・。」

はぁ、はぁと肩で息をする男は私から携帯を奪い取る。


「ちょっと!!!今そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!?!?!?」

「うるせー・・・お前声でかい。」

熱る手で私の口を塞ぐ。


「ねぇ・・、俺ん家まで送って。」

「むごむごぐおむごっっっ」

「あ?ああ。わり。」

「ぷはっっ!!!」

「よし、肩をかせ。」

「いやいやいやいやいや!!!無理でしょ!!100%無理でしょ!?!?私か弱い女!!!って重いっっっ」

ぅらああ!!って声が出そうなくらいに踏ん張る私。

「お、・・・力全然あるじゃん。」

そう言ってフラフラと歩き出す男。

「あんたんちっっってどこよ!?!?」

私もしっかり支える。



   
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