甘い言葉に惑わされて



ギャアギャアと騒ぎながら歩いていると、


『―――2年D組 和泉 星羅さん。至急校長室に来てください。繰り返します。―――』




「星羅呼ばれてんじゃん!」
「なにしたの!?」
「校長室とか何したんだし!」

わははっと笑って言うみんな。

「え?私何かしたっけ!?」

少し焦る私。

「留年とかじゃない?」
「ぷはっ!それ洒落になんない!」
「心当たり無いの?」

人が焦る姿を面白そうに話すこの人たちは悪魔だ。


「心当たりなんていろいろありすぎてわかんないよ!」

なんて私も冗談を言う。

だけど本当に心当たりなんてなくて・・・。


「ま、そういうことで今日はパス!じゃ行ってくる!」


   
< 51 / 90 >

この作品をシェア

pagetop