甘い言葉に惑わされて




「人に隠れて独りで泣くより、人前でカッコ悪いとか考えないで泣けるやつの方が強いんだよ。

人に頼れる、頼れる人がいる人は、幸せな証拠だ。

頼られる人だって、それだけ信頼されているってことだ。」



なんて言いながら頭を撫でる聖の手はとても優しくて。


「ううー・・ひっく・・そんなのっっ・・・ずるいっっぃ・・ズビ・・」


私は泣いた。

多分人生で一番。


生まれた時よりも、お母さんにぶたれた時よりも、昔話しを聞いた時よりも、お父さんが死んだ時よりも、梅宮くんの告白現場を見たときよりも。



「うっ・・めみやくんがっ・・ひっく・・うう・・好きっ・・だったの!!!!ヒック・・好きなのっ!!!・・・ひっぅ」






  
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