甘い言葉に惑わされて



「でもなぁ~、他の男を思って泣くとかなんか段々腹たってきた。」


いつの間にか私の家に着き、聖が車を停める。

「ひっく・・ははっ・・・でもっ、・・泣かせたのは聖でしょ!!」

そう言って私は泣き笑う。



「・・・・・・・・泣いたり笑ったり忙しいやつだな。」

「あー・・・また思い出してきたー・・・・」



再び涙を流す。

目尻がヒリヒリと痛む。




「あーもー無理。いっぱい泣いたから頭痛い。」


一生分の涙を流した気分。




   
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