甘い言葉に惑わされて
「・・・・・というのは嘘で、その日はまだ家に帰れなかったんだよ。だから寝て時間を潰そうと思ってたら案の定爆睡しちゃってさ。」
その時ヒートテック重ね着してて暖かかったからな~
とのほほーんと言う聖はどうしても年上には見えない。
そもそもまだ家に帰れないって?
って本当は気になったけれど、なんでか聞けなかった。
「そっか。」
それは自分が聞かれたくないからか、それとも聖が少しだけ悲しそうな顔をしたからか、私たちは黙々と食べ続けた。
「っていうかなんで聖が普通に家に来てこんなにくつろいでるの?」
「あ、そうそう。俺今日星羅ん家泊まるから。」
「・・・・・・・・・は?」
コイツはまったく何を言い出すんだ・・・・