The Most Beautiful Flower In My Mind.
三戸の泉山地区では噂になっていた。


屋敷の娘と他人の家のご飯を喰らいに


行く位貧しい男が付き合っている、と。


父方の祖母は変わってる人だった。


近所付き合いを嫌う人だった。


それでも喰らいに行ったという事は


親のポリシ−に媚びる事も、何もかも


どうでもよくなる位、究極に


腹が減っていたんだろう。





「三つ子の魂百まで」


とはよく言ったもので


父親は凄くケチだ。


枕元に一円玉を高く積み上げ、


財布は布団の下にいつも隠してる。
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