The Most Beautiful Flower In My Mind.
暫くすると、


また電話が鳴った。


私が初めに出て、病院からだったので


母に受話器を渡そうとすると


母は「出ない」「もう大丈夫だから」


と、頻りにジェスチャ−をする。


仕方無く、「母がもう大丈夫だと言ってるんですが」


先生に話すと、


「尿はかなり取りましたが…」


最後の方の言葉を濁らせる。


そして続けて、


「でも決めるのはAさん自身ですから。」


憤りの篭った話声で


その電話は終わった。
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