妖乱譚(ようらんたん)~幻魔神戦記~
『信用出来ん!俺が行くっ!』
『それこそ信用出来ないわよっ!』
『態と違う結果を出す方を連れてきたら私仕事辞めます!』
『あやの!貴様正気かっ!』
『また書殿一人で回すのはまずいだろう』
『ぐっ…』
書殿は妖の歴史書から人間の国から写してきた書まで置いてある
人間の書を写しとはいえ触るのが嫌な銀呼の態度に書の妖であるあやのが怒り、天岩屋戸(あまのいわやと)に引きこもった天照大神(あまてらすおおみかみ)の如く部屋に閉じ籠ってしまった
清掃に始まり書の整理から貸し書の状況把握、更には位高い妖への書の謙譲や見張り番まで一人で片付けなければならないはめに
『結局は人間の国の絵巻と土下座で出てきてくれたからよかったが、辞めるの止めるとなるともっと面倒だぞ?』
『くっ…』
おろおろしている紅緋を睨めば妖二人の十倍睨みが返ってくる
『…選出はお前に一任する。が、平等な奴を選んでこい!』
『りょーかーい』
『返事が軽いっ!』
覚は基本放浪の一族
群れずに一人で旅をしている者が多い
そして暫くして鈍が連れてきたのは
『…長なら文句ないだろ?』
『おぉう白姫や、相変わらずいい体しとるのぉ…』
『…選んでもらって悪いけど、変態好色爺を中立って言っていいの?』
『・・・・・・・(汗)』
『こりゃ雪鬼の小わっぱっ!【やっぱり自分が行けば良かった】と後悔するんじゃないっ!』
皺だらけの老人、覚の長だった
『失礼じゃのぅ。儂はあやのちゃんみたいな胸が豊満で美人なお姉ちゃんならおおいに甘やかすが、卵の殻の付いた雛にはびしばし厳しくいくぞい!』
『…あやの、何時でもうちの親方に訴えてもいいからな』
『…考えておきますわ(汗)』
全員が大丈夫か?と思った矢先、紅緋が前に出て長に深く頭を下げた
『…さとりの長さま、わたくしべにひというものです。にんげんごときのわがままでおよびだてしてまことにもうしわけありません』
『ごーかく♪南蛮菓子で金平糖というのがあるぞ?じいじのお膝においで♪』
『判定はやっ!!そして手ぇ出すのもはやっ!!!』
『長殿っ!』
紅緋を膝に乗せてご満悦の長は口を尖らせる
『だって~、言葉も心も謙虚で健気で将来有望な清純美少女に頭下げられたら許しちゃうのがじじ心じゃもん♪』
『じゃもん♪じゃないっ!数千年生きてるじじぃが口を尖らせるなっ!』
『…流石は聴司の祖父さん』
『いや、あいつはまだましでしょ?腹立つけど紅緋にしかくっつかないし』
金平糖を食べながらこれでいいのか?と不思議でならない紅緋
『いいに決まっとろうが。敵意無いし表裏無いから警戒する必要もない』
『よまれたっ!』
『聴司から聞いとったが、本当に分かりやすいお嬢ちゃんじゃのう。金平糖美味しい?』
『あ、はい。美味しいです』
そんなほっこりした空気の中、この日の交渉は終わった
『それこそ信用出来ないわよっ!』
『態と違う結果を出す方を連れてきたら私仕事辞めます!』
『あやの!貴様正気かっ!』
『また書殿一人で回すのはまずいだろう』
『ぐっ…』
書殿は妖の歴史書から人間の国から写してきた書まで置いてある
人間の書を写しとはいえ触るのが嫌な銀呼の態度に書の妖であるあやのが怒り、天岩屋戸(あまのいわやと)に引きこもった天照大神(あまてらすおおみかみ)の如く部屋に閉じ籠ってしまった
清掃に始まり書の整理から貸し書の状況把握、更には位高い妖への書の謙譲や見張り番まで一人で片付けなければならないはめに
『結局は人間の国の絵巻と土下座で出てきてくれたからよかったが、辞めるの止めるとなるともっと面倒だぞ?』
『くっ…』
おろおろしている紅緋を睨めば妖二人の十倍睨みが返ってくる
『…選出はお前に一任する。が、平等な奴を選んでこい!』
『りょーかーい』
『返事が軽いっ!』
覚は基本放浪の一族
群れずに一人で旅をしている者が多い
そして暫くして鈍が連れてきたのは
『…長なら文句ないだろ?』
『おぉう白姫や、相変わらずいい体しとるのぉ…』
『…選んでもらって悪いけど、変態好色爺を中立って言っていいの?』
『・・・・・・・(汗)』
『こりゃ雪鬼の小わっぱっ!【やっぱり自分が行けば良かった】と後悔するんじゃないっ!』
皺だらけの老人、覚の長だった
『失礼じゃのぅ。儂はあやのちゃんみたいな胸が豊満で美人なお姉ちゃんならおおいに甘やかすが、卵の殻の付いた雛にはびしばし厳しくいくぞい!』
『…あやの、何時でもうちの親方に訴えてもいいからな』
『…考えておきますわ(汗)』
全員が大丈夫か?と思った矢先、紅緋が前に出て長に深く頭を下げた
『…さとりの長さま、わたくしべにひというものです。にんげんごときのわがままでおよびだてしてまことにもうしわけありません』
『ごーかく♪南蛮菓子で金平糖というのがあるぞ?じいじのお膝においで♪』
『判定はやっ!!そして手ぇ出すのもはやっ!!!』
『長殿っ!』
紅緋を膝に乗せてご満悦の長は口を尖らせる
『だって~、言葉も心も謙虚で健気で将来有望な清純美少女に頭下げられたら許しちゃうのがじじ心じゃもん♪』
『じゃもん♪じゃないっ!数千年生きてるじじぃが口を尖らせるなっ!』
『…流石は聴司の祖父さん』
『いや、あいつはまだましでしょ?腹立つけど紅緋にしかくっつかないし』
金平糖を食べながらこれでいいのか?と不思議でならない紅緋
『いいに決まっとろうが。敵意無いし表裏無いから警戒する必要もない』
『よまれたっ!』
『聴司から聞いとったが、本当に分かりやすいお嬢ちゃんじゃのう。金平糖美味しい?』
『あ、はい。美味しいです』
そんなほっこりした空気の中、この日の交渉は終わった