ダイス



何度か食事にも誘ったが、上司としてとしか取られず、相手にされている気配はなかった。


それに自身の部下、ということか強く押すことも憚られた。


引きも離れずも。


そんな関係が一年近く続いたなか、その事件は起きた。


真っ先に現場に向かったのが深水と紗江子だった。


「人を殺した」という通報があり、現場に向かったのだ。


近くの交番勤務の警官が既に到着していたが、新人の彼は足がすくみ中には踏み込めてなかった。


それもそのはず、中には殺人犯がまだいると思われるからだ。


深水は紗江子に入り口で待機するように命じ、中へと踏み込んだ。


紗江子は深水の命に一瞬眉をしかめまが、直ぐにそれを承知した。




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