ダイス




「ええ。被害者のバイト先が直ぐそこに」


紘奈は右に顔を向けた。


本来それは他の班の仕事なので独自で、ということになるだろう。


「何か分かった?」


紗江子が訊くと、紘奈は頷きながら手帳を取り出した。


「被害者の一人が、頻繁に誰かと会っていたようなんです」


そんな話は初耳だ。


過去の被害者が誰かにつけられていたという話はある。


でも、誰かと会っていたなんてことはない。



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