ダイス
「殺人事件の捜査に駆り出された」
その言葉に雪音は眉をぴくりと動かした。
そして視線を泳がせる。
三年経った今も、殺人という言葉はタブーなのか。
「そう……なんだ」
雪音はそれだけ言い、続きを促すことはしなかった。
何時までこうした関係を続けるのか。
一生なのか、それとも来年には終わるのか。
かちゃかちゃという音がキッチンからリビングへと響く。
彼女が料理は出来るというのだけは結婚してよかったところだろう。
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