ダイス



「ああ、ごめんなさい」


慌てて顔をぶつかった相手へと移す。


目の前にあるのは肩の部分で、顔を見るには視線を上げなくてはならない。


「こっちこそ。前を見てなかったんだ」


視線を上げるとそこには顎の細い青年がいた。


彫りが深いというか、顔の全てのパーツがはっきりとしている。


瞼の上はまるで外国人のように窪んでいて、その瞳は少しぎょろりとした印象を抱かせる。


鼻筋も付け根から高く、口も大きめだ。


頬が痩けているような感じがするが、それと同様に身体もひょろりとしている。


背が高いというより、全体的に長く感じる。


一見してモデルのような風貌だ。


そして、笑顔が可愛い。



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