ダイス




どっちだろう。


紗江子は写真の賽子を見詰めながら考えた。


それでもやはり答えは出ない。


どっちか。


どんなに問い掛けても答えることのない賽子はただ冷たいものに思えた。


手作りだというのに冷たく感じるのは、それが殺害現場にあったからだろうか。






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