ダイス




紘奈は広げた写真に集中した。


アキレス腱を切る、絞殺、身体を半分に切り離す、上半身を焼く、賽子を転がす、若しくは置く。


全ての行動に意味があるのか。


それにしても時間の掛かる殺し方だ。


いや、殺し方としてはさして時間は要らない。


それより次の行程だ。


上半身と下半身を切り離したのは鋸(のこぎり)だ。


しかも電動のものではない。


人間の肉の厚み、骨の硬さを考えると数分で済むことではないのは明白だ。


だとするとじっくりとそれらを行う余裕の場所があると考えるべきだ。


そしてそこは人が全く立ち入らない場所。


そこには血溜まりも出来るだろうし、人体を焼くときの臭いも半端のないものだろう。


それでも誰にも気付かれない場所。


上半身を真っ黒になるまで焼くのは相当の時間が要る。




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