モテるあいつと冴えないあたし


「…これ」

そう言って渡されたのは、刺繍のはいったあたしのハンカチだった。


「なんで二宮彼方がこれ…」


「昼休み」


「…?」


「昼休みに屋上で落として帰ってった」


「あ!」


はい と手渡されたその手が

ごつごつしてて やっぱり男の子なんだなって思ってたら…




< 19 / 51 >

この作品をシェア

pagetop