「同じ空の下で…」
序章
■序章



それは、冬の始まりの事だった。

好きか嫌いか分からないままの関係をずるずると続け、

感情をなくしたまま、なりゆきに身を任せ私は亮太に抱かれ、

ことが終わると、静かに目を閉じた。

ブランケットが素肌に触れる感触を味わいながら、

「亮太との戯れよりも断然こっちのが気持ちいい」

なんて、酷い事を考えながら、眠りについたのだった。



ポルポルポルポル・・・・・・


夢と現実の境目に達した頃、けたたましく枕元で電話がなった。


「もしもし?」


「もしもし?艶香?」

由美からの電話だった。

「うん、どした?」

「明日、時間とれる?」

「仕事の後ならいいけど?」

「じゃぁ、終わったら電話ちょうだい?」

「うん、わかった。じゃね♪」

「ほーい、じゃね」




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