「同じ空の下で…」
「別れよう、別々に暮らそう・・・」
勇気を振り絞って、やっとその言葉が言えた。
すると亮太は、玄関先に突っ立ってる私につかみかかり、そのまま家に入れ、ベッドルームへひきずるようにひっぱり込むと、乱暴に私を押し倒した。
「やめて!!やめて!!」
もちろん、抵抗する。
「他の女を抱いた手でっ、私に触れないでっ!」
私の目はもう、涙でいっぱいだった。
自分の目から見る
亮太が…
どんどん涙でにじんでいくのが
わかる。
「・・・・・おねがい、別れてください。」
涙を流しながらも、しっかりと亮太を見る。
そこまで言うと、静かに亮太が自分から離れ、
壁を思いっきり無言でたたくと、
フラフラとアウターを羽織り、
アパートを出て行った。
これで、よかったんだ、
これで・・・・。
私は、これ以上涙がこぼれないように、下唇を噛んで涙をこらえた。