「同じ空の下で…」
「俺の理性返せ…、無いなら作れ、艶香!もしくは、ごみから拾って来い!」
瞬とのベッドでのじゃれ合いは、やっぱり好きでたまらない。
こんな感情を簡単に忘れる事が出来る訳ないんだ。
「ねぇ、瞬。…辛くてもいいから…」
「・・・・ん?」
「瞬が…日本に居る間、私、傍に居たい…。」
瞬の愛撫を受けながら、私は掠れた声で彼の名を呼ぶ。
「…俺も、手放したくない…」
相変わらず私への愛撫を続けながら、瞬は答える。
「傍に居て…いいかな?」
「それならそれで、・・・・覚悟してよ?」
私は瞬の眼を見て、大きく頷く。
瞬を悪者になんて出来るわけない。
私は…あなたの優しさと愛を、今こうして感じる事ができてしまう。
手に力を込めると、私は瞬を思い切り抱きしめた。
「…離れたくない。」
「…俺も…だ、艶香…。」
掠れた声で言う瞬。
そう言って口を塞がれ、私は堪えていた涙が出てしまった。
瞬を辛くさせるだけなのに…涙が堰をきったように止まらない。
「…瞬に…出会わなければ良かった…。」
「俺も…艶香に出会わなければ…こんな思いしなくてすんだのに…。」
頬を伝う涙を指で拭ってくれる瞬。
そしてその頬に一つずつ、キスを落とす瞬。
どうやって、貴方を忘れる事ができるんだろう・・・・。