「同じ空の下で…」
「・・・・ゆみ…あたしどうしたらいいのかわからない~…。」
翌日の事。
昨日の私の様子に違和感を感じたタケルの差し金だろうか?
定時後に由美からメールが来て、今、私は由美ともう一人の高校時代の同級生だった里奈と一緒にカクテルバーで軽く飲んでいた。
目の前のガラスには酔ってブサイクな顔した私の顔が映ってる。
向かい側に座る由美はチャイナブルーを飲みながら、心配そうに私の顔を覗き込んだ。
「瞬となんかあったの~?」
「えっ?艶香と瞬って、そうなの?」
「・・・・それすら、わかんないのぉ~…」
甘いお酒ですっかり出来上がりぎみな私は、さっきの自分の不細工顔を見ないようにして顔の向きを変えると、テーブルに頬をくっつけた。
「…あいつ、外国いっちゃう癖に…。」
「うんうん、タケルに聞いたよ~。酷い事言われたの~?」
由美が私の頭をゆっくり撫でながら宥めてくれる。
心地いい…。
瞬もよくやってくれたんだ、それ…。
「…酷い事言われて、嫌いになれるほうがまだマシだよぉ…。」
久々の酔っ払いの私は、うかつにもそんな事を口走りながら、涙がまた溢れてきた。
「ええ?艶香、話が見えない…。何があったの?」
里奈が身を乗り出して来る。
「アタシの事…大切な人だなんて言うんだよ…。」
「ええっ?!良かったじゃん。じゃ、瞬が帰国するまで待つの?」