「同じ空の下で…」
[FROM:岡崎 瞬]
[Title:無題]
[Text:飲み、適当に切り上げたら帰ろう。]
[To:岡崎 瞬]
[Title:いいよ]
[Text:○○っていう所で飲んでるから、あと1時間位したら電話するね。]
…皆と一緒の時に、瞬と約束するのは、いつもこんな感じだ。
大体、瞬はみんなの輪の中心にいるから、そうするのがごく自然だった。
もちろん、あからさまに瞬の所に私が行ってピッタリ張り付いてもいいのかもしれないし、瞬も私にボディーガードのようにぴったり張り付いててもいいのかもしれないけど、
私たちにはこれが丁度良い距離感だった。
ヤキモチヤキモチ言う瞬も、そんなに本気でヤキモチを妬いてるような事もなかったし、
私は私で、瞬が日本に居る間には瞬にも目一杯楽しんで欲しいとも思うし…。
いわば、互いに互いを縛るような束縛じみた事はしたくなくて、それは暗黙の了解だった。
一緒に居れる時に、一緒に居れれば…それでいい。
約束通り1時間位経過すると、お互いの飲んでる場所の中間点で待ち合わせをして、
地元に近い、瞬のアパートへと2人で帰った。
互いにどちらともなく手を繋ぎ、寒さのせいにして私は瞬の肩に頭を乗せる。