「同じ空の下で…」
イベントが近づくにつれ、私たちは多忙を極めていく。
スポンサーから集めた出資金を元に、模擬店の企画やらそれに係る費用などを算出したり参加者を募り、そこからまたリストを上げたりしなければいけなかった。
ゴールの見えない、地味な仕事の日々だった。
そう言う意味で、ここに来ると色々やる事が満載だった。
とりあえず、右も左も良く解ってない私は、素直にタケルや瞬の指示の通りに動き、皆の足手まといにだけはならないようにした。
時間が許す限り仕事の後は皆の手伝いをし、時間があれば瞬との時間を過ごしていた。
自分の生活の軸が、会社メインから、すっかりイベントメインになっていった。
「…無理スンナよ?」
瞬が時々気遣ってくれる。
「…大丈夫だよ。」
そんな強がりを言って一日中動き回っていた私は、見事に風邪をひき、熱をあげてしまい、2月の中旬・・・・
ぶっ倒れた。
「…ごめん、タケル…。今日は…体調が悪くて…。」
「…大丈夫か?こっちの事はいいから、少しゆっくり休めよ?」
「うん…。まじ、ごめん。」
仕事中から、どうも悪寒がして変だった。
会社も早々に定時きっかりに帰り、部屋に戻ると目が廻って、
そのままベッドに倒れるようにして寝た。
熱を測ると、38度を軽く超えていた。