「同じ空の下で…」
瞬を包み込むように、私は瞬を胸に抱きとめ、頭を撫でた。
いつも、瞬が私にそうしてくれるように…。
私はいつもそれで安心して眠るから。
数分もしないうちに、瞬の寝息が聞こえ、そのかすかな音に安らぎを覚え、私も静かに目を閉じた。
翌朝。
昨夜は、瞬を抱きしめて眠ったはずなのに、目を開けた時、私は瞬の腕枕の上だった。
「・・・・おはよう…」
そう言うと、瞬は何も言わずにゆっくり、私に微笑みかる。
瞬は、恥ずかしいくらいに私をじっと見ていた。
その視線にから逃げる様に、私はブランケットを顔にかぶせて、また目を閉じる。
「・・・・逃げんなっ!」
瞬にブランケットをはぎ取られて、また、取り返すと、もっと強くブランケットを頭から被った。
「・・・・っんだよ…俺の幸せなひと時を奪うなよ…。」
はぎ取るのはあきらめ、腕枕から腕を外すと、瞬は今度は私の身体を探り始めた。
「…あ、反則っ!」
いつもの瞬に戻った気がして、笑顔になりながら身体を探る瞬の手を一生懸命払いのけた。
「艶香っ!」
瞬にあっさり捕まってしまい、布団の中でお互い目が合うと、どちらともなくキスをする。
…いつもの瞬の笑顔に、私は安心した。