「同じ空の下で…」

イベントが終わってから、やっとまともに話しかけてくれた気がする。

「…今日は、飲もうね!」


満面の笑みで私は笑い返した。


「かんぱーい!」


その声と共に、ど派手な位、私は瞬にグラスをぶつけた。


そして、その夜はベロベロになるまで飲み続けた。

記憶が曖昧になるくらい飲んだ。

その場所での会が終われば、私の部屋に移動してタケル、瞬、由美と飲み続けた。

何を語りあったかなんて勿論覚えていない。


どうして私んちで飲んだかなんて知らない。


翌朝、目を開けてみれば、私は瞬と暖めあうように、床にゴロンとなって寝ていた。

由美もタケルも各々自由に好き勝手に眠っていて、

瞬からそっと離れて冷蔵庫に行くとミネラルウォーターを一気に飲み干した。

その物音で皆、ほぼ同時に目覚め、小一時間まどろみ、まったりと過ごすと


イベントの反省会と後片付けをバックレて、私たちは海へと車を走らせた。


瞬と朝日を見た、あの海へ…─────



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