「同じ空の下で…」
翌朝は、昨日とは全く違った朝だった。
昨日までの分厚い薄曇りの雲は、どこへいったのか…。
寝不足気味な瞳を無理矢理開けると、窓の向こうには青空が拡がっていた。
もう一度固く目を閉じて二度寝を試みるが、人間というものは光で目が覚めてしまうらしい。
私の脳は、また休もうなどとは考えずに、むしろ清々しく目覚めたかのように働き始めた。
脳は起きてるが…体がついていかない状態で、しばらく、ベッドの上でタオルケットに包まって微睡んでいた。
♪~♪~♪~…
枕元で鳴り響く着信音。
寝返りを打って、ゆっくりと画面を見ると由美からの電話だった。
「…もしもし~?」
「…あれ、寝てた?」
「…う~ん…、半分…。どしたぁ?」
「ねぇ、急になんだけど、今日、予定は?」
「…特には…。」
「なんかね、皆でバーベキューしないかって。艶香、どう?」
「…う~ん…。」
バーベキューなんて言われても、寝起きの私はいまいちピンと来ない。
まだ、お肉をお腹に入れたくない状況であるのは、確かだ。
「由美は?行くの?」
「うん、まぁ…。あ、今、蓮と一緒なんだけど…。」
「あ、そか…。」