「同じ空の下で…」
こんな事を考えながらホームで電車を待ってると、無性に瞬に会いたくなる。
声が聞きたい。
会いたい。
抱きしめたい。
抱きしめられたい。
私の事が好きだとか大切だとか…私への想いを聞かせて欲しい。
そして恥ずかしいと思いながらも、安心したい。
瞬、今頃、何をしてるんだろうな…。
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鬱蒼とした淀んだ空気。
人いきれが立ち込める駅のホーム。
ふと空を見上げても、星一つ見えない…梅雨特有の重い空。
会いたさが募る。
スマホを取出し、胸の内のままに想いを込めて、メッセージを送る。
『瞬、会いたいよぉ…』
────・・・・
「土曜日の会食の件だが…、少し改まった格好で同席していただきたいのだが、可能かな?」
「可能です。承知しました。」
「携帯電話等は、電源を落とす様に。」
「承知しました。」
「以上だ。」
「では、下がります。」
「ご苦労様。」
常務に向かって、一礼すると、静かに常務室を出た。
瞬に、昨日メッセージを送ったというのに、今の今まで全く返事が無く、昨晩はふて寝するようにして、眠った。…というか、目を瞑った。
ベッドに横たわっても、全く眠れず、暫く宙を見ながら瞬との楽しかった思い出に耽って、静かに目を閉じて、数時間後にやっとの事で眠りについた。