「同じ空の下で…」
12:38…───
[Me, too.I'll call you back tonight.Ok?]
突然届いた、瞬からのメッセージ。
化粧直しをする総務課の女子達でごった返すロッカールームの中で、一際大きく響いた自分の着信音に、思わず体がビクッと反応した。
…と、言うか…。
何で英語で返してくるかなぁ…。
今、海外に滞在して居ようが居まいが…貴方の母国語っていうのは、日本語でしょうに…。
相変わらずな瞬に、思わず顔も綻ぶ。
リップを片手に持ち、画面の中の文字を理解すると、マナーモードに設定し直し、画面をホームへ戻した。
少し早目に席に戻り、制服のポケットからまたスマホを取り出す。
暫く考えて、瞬へ返信する。
[Now I understand.Take it easy.]
すると、すぐさま返信が来る。
[Love you!Even distance cannot keep us apart.That's why don't worry.]
分かってる…解ってるハズなのに…。
瞬の想いを確かめておきたくなるのは、やはり、昨日の高梨との時間のせいであろう…。