「同じ空の下で…」

『俺も、同じ気持ちだ。今夜、電話するけど、いい?』

『わかった。でも、無理はしないでね。』

『君は充分素敵さ。離れていようが、僕らの関係は変わらない。心配すんな。』



充分過ぎるほどの、瞬からの素敵な言葉達を並べてみる。

言葉だけで繫がっている私達は、これからこんな事態をどう乗り越えていけるのだろう…。


瞬…


貴方の左腕が…


たまらなく…


恋しい…。



たまらなく恋しくなり、私の席から見える、空を見上げる。

きっと…

同じ空を、瞬もみているよね、今。

この言葉たちに嘘偽りがなければ。


空には一機、飛行機が緩やかに飛んでいた。


瞬が今、見上げて居る空は、何色なのだろう…───。






午後の始業を告げる音が社内に響き渡る。


一つ伸びをして、背筋を伸ばしてパソコンに向かうと、画面を見据えてブラインドタッチ操作で、社内メールの配信作業をする。



メール画面の隅の方に、自分宛てのメールが届いた。


配信作業を終え次第、開く事にし相変わらずの配信作業を続ける。







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