「同じ空の下で…」
そういえば、タケルからのメッセージで
[これみたら、連絡下さい。]
・・・・そんなのがあった気がする。
確かに確認したが、見過ごしたままで、今に至る。
「ごめん、連絡くれてたよね…忘れてた…。」
すっとぼけたフリをして、誤魔化した。
「艶香と、連絡とれないって、瞬からメール来たぞ?…珍しいな、電源切ってるなんて。」
「瞬には、『仕事だ』って、連絡してたはずなんだけど…ごめん、タケルにまで連絡いったんだ?スイマセン…。」
「…別に、いいよ。…で、瞬とは連絡とった?」
「うん、一応…。あ、来月一時帰国するってメッセージ貰った。」
「…その、一時帰国の理由は?聞いた?」
「ううん、聞いてないけど…」
…てか、その時はそんな事に気を回す余裕すらなかったんだけど…。
その言葉を、喉の奥でグッと飲み込んで胸の内にしまい込んだ。
「瞬のお祖父さんが、昨日倒れて、救急で運ばれ…あまり容態がよくないそうだ。」
「えっ?!」
「…それで、一旦帰国する事にしたみたいだけど…やっぱり聞いてないんだ?」
「…う、うん。全然、知らなかった。」