「同じ空の下で…」
…なに、嬉しくなってしまってるのやら。
そのメールに、すかさず返信する…。
[text:先日は大変な姿を見られてしまって、本当に恥ずかしい想いでいっぱいです。送って頂いて、有難うございました。翌日の仕事に響かなかったと断言したいところですが、午前中は全く身が入りませんでした。高梨さんは、どうでしたか?色々と…ご迷惑おかけしました。そして、ご馳走様でした。]
…送信────→。
…疑問符なんてつけてしまったら、返事を返してくれる事を期待してるかのように思われてしまうんじゃないかと、送ってすぐに、思ったが、時はすでに遅く、後の祭りに過ぎなかった。
短い溜息をつき、ゆっくりと、空を見上げる。
入道雲が南東の方にもくもくと綿あめのように出て居た。
瞬、ごめん。
大好きなのに、貴方の顔が全く思い出せない。
そんな私を貴方はどう思うんだろう。
今日のシアトルは…どんな空ですか…。
日本は…私が見上げる空は、快晴とも言える蒼空で、
だけど、その碧さとは裏腹に…
私の心の中は、グレーかかってしまって、
出口が全く・・・・見えません。
数分間空を見上げて、私はまた、ショッピングモールの店内に入り、エスカレーターにのった。