「同じ空の下で…」
第21章 再会vol.2 ~meet again~
■第21章 再会vol.2 ~meet again~
…バッグの中で、スマホが震えて居る。
病院からずっとマナーモードにしたままだった。
だけど、それに応える事が出来るほど、私に心の余裕などなかった。
今は、瞬の体温と香りと音を自らに刻むことが何よりも最優先したかったのだ。
「…ふぅ…」
小さな溜息を漏らす瞬。
私は、閉じていた目をゆっくりと開けて、顔を起こし、彼の顔を見上げた。
「…瞬?・・・・少し、力を緩めてくれると…」
「…ああ、ごめん。」
慌てて瞬が私から離れてくれて、やっとの事で私は自由になれる。
「…帰ろっか?」
瞬のその問いかけに私は素直に頷いた。
…─────
瞬の車の中、お互いに無言だった。
ナビの灯りが2人の顔を仄かに照らし出している。
私は、煙草をバッグから取り出すと火を点けた。
さっきから、瞬は終始無言で何か考え事をするかのような表情を見せている。
やっぱり、おじいちゃんの事が心配でならないのだろう。
そう勝手に解釈し、敢えて何か言葉を掛けずにそっとしていた。
本当は、沢山話したい事があったんだけど…
その表情を見て居れば見ている程、掛けてあげる言葉が見つからなかった。
煙草を吹かし、少し乱暴気味に火を消すと、スマホの画面を確認した。
メールが一件届いていた。
その送り主は…
高梨 准一・・・・───。
文面を確認せず、私はまたそのまま、バッグにスマホをしまい込んだ。
ほんの少しだけ、鼓動が早くなったのは、否めない事実…───。
…バッグの中で、スマホが震えて居る。
病院からずっとマナーモードにしたままだった。
だけど、それに応える事が出来るほど、私に心の余裕などなかった。
今は、瞬の体温と香りと音を自らに刻むことが何よりも最優先したかったのだ。
「…ふぅ…」
小さな溜息を漏らす瞬。
私は、閉じていた目をゆっくりと開けて、顔を起こし、彼の顔を見上げた。
「…瞬?・・・・少し、力を緩めてくれると…」
「…ああ、ごめん。」
慌てて瞬が私から離れてくれて、やっとの事で私は自由になれる。
「…帰ろっか?」
瞬のその問いかけに私は素直に頷いた。
…─────
瞬の車の中、お互いに無言だった。
ナビの灯りが2人の顔を仄かに照らし出している。
私は、煙草をバッグから取り出すと火を点けた。
さっきから、瞬は終始無言で何か考え事をするかのような表情を見せている。
やっぱり、おじいちゃんの事が心配でならないのだろう。
そう勝手に解釈し、敢えて何か言葉を掛けずにそっとしていた。
本当は、沢山話したい事があったんだけど…
その表情を見て居れば見ている程、掛けてあげる言葉が見つからなかった。
煙草を吹かし、少し乱暴気味に火を消すと、スマホの画面を確認した。
メールが一件届いていた。
その送り主は…
高梨 准一・・・・───。
文面を確認せず、私はまたそのまま、バッグにスマホをしまい込んだ。
ほんの少しだけ、鼓動が早くなったのは、否めない事実…───。