「同じ空の下で…」

「…瞬のばかぁ…!」

涙を一杯目に溜めながら、しゃくりあげるように泣きながら私は答えた。

「…私を…突き落したり…盛り上げたり…本当に瞬には振り回されっぱなしで…頭にきてる…!…これからも、この先も…そうやって…私をさ…振り回すんでしょぉ~…!そんなの…耐えられないんだから…!」

目に留まっていた涙は一気に決壊して…頬に涙が思わず伝う…。

その行動を瞬は静かに何も言わず、だけど驚いたような目で見ていた。

「…だけど…だけど…もう、振り回されてるのは慣れっこだし…何より、瞬が見せてくれる景色は…忘れられない景色だったりするし…いつだってドキドキして、もう、瞬と居たら心臓が持たないかもしれないって…。…これからたとえば誰かと付き合っても、こんなドキドキって味わえるのかなって…思ったら、もう、誰と見ても何を見ても…モノクロに写るって決まってる…!だから…瞬!」

「…ん?」

「責任とってよね!…貴方の傍じゃなきゃ、私は上手く笑えないの!瞬と一緒じゃなきゃ、無理なの!…空を見上げても…切なくなる癖がついてるの…!」

ふわぁ~と笑顔がこぼれたように、笑う瞬はそのまま私の小さな肩を包んだ。


「…結局、どっちなの、艶香。どうしたいの?」

耳元で囁く、瞬の低くて甘い声。

「瞬は私に…どうしてほしいのぉ…?」

「…さっきも言ったろ?何度も言わせんな!」







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