「同じ空の下で…」

「そ、そんなに早く?!」

再度驚いた私は思わず足を止めた。

「…早いか?」

瞬は立ち止まった私の顔を覗き込み、不思議そうな顔をした。

「…う、うん、早い。急すぎ…。」

「だけどさぁ、俺も俺で、自分の仕事のトコにいつまでも穴を空けてる訳にいかないしなぁ…って、ちょっと格好つけた事言ってみるけど。正直、遅れを取るのが怖いんだよな。どんだけのダメージが待ってるのか…計り知れない。」

そういうと、瞬は空を見上げた。

今日も空は晴れ渡り、澄み切った空をしていた。

「…もう少し…一緒に居れたらなぁ…」

呟く。

思わず本音を…つぶやいてしまう。

すると、瞬は私の口に人差し指を宛がって、

「I see you feel as I do,I'm happy.」

と、言った。

この上無い程の優しさに溢れた瞬の笑顔に、思わず私も笑みが生まれる。そして、

「これからは嫌でも一緒に居なきゃいけない時が来るんだぞ?覚悟してる?」

…そう、そういえば、そうだよ。

今は一緒に居たくて仕方ない私達だって、きっと大きな波のように苦しかったり辛い事だったりの必ず乗り越えなければいけない障害が待ってるかもしれない。

 
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