「同じ空の下で…」
Air Ticketが同封されていた。
往復のチケットではなく、アメリカ行の片道の航空チケットだった。
瞬はただ、この追伸に書かれた事が言いたいが為に私に手紙を書いたのではないかと思った。
瞬の何気ないこの気遣いというか、サプライズには慣れていたというのに、今日の今日は度胆を抜かれてしまった感で一杯だった。
「また、瞬の策略にやられてしまった…。」
呟きながら、私の目には涙で一杯になる。
嬉し涙ってヤツが、後から後から頬を伝ってやまない。
ちょっと悔しい気がする。
泣かないって気丈に振る舞っていた自分をことごとく崩壊させてくれたのだ。
温かさを感じる、癖のある文字…。
そこから伝わる、瞬から私への不器用な…愛…。
早く、一緒に暮らしたいと、願ってはいけない夢を描いてしまう…。
独り泣くのは、慣れっこだ。
泣けてしまった時は仕方ない。思う存分泣いてやった。
大好きでたまらない瞬を思い、おもいっきり泣いてやった。
ひとしきり泣いて、すっきりした時、今年のカレンダーをチェックして、会社の休暇の日を確認した。
丁度、今年から来年にかかる年末年始は社内休日カレンダーは8連休にぶつかる。