「同じ空の下で…」
ブツブツ言う瞬をよそ目に、私はタケルに『今から事務所向かいます』とメールを打った。


すると、速攻の返信。

その内容を思わず凝視して見入る。


[件名:助けてくれ!]

[本文:データ…ぶっ飛んだ。今、一から入力作業中だから急いで手伝いに来てくれないか?]




「…ねぇ瞬、急いで貰ってもいいかな?」

「・・・・ん~?どうした?」


「PCのデータ飛んだって、タケルからHELPメール…。」


「何っ?!何やってんだ、あいつっ…!」



そう言うと、瞬の車は、スピードを増し、事務所への道を急いだ。



途中、瞬に私のアパートに寄って貰い、アパートから自分のノートPCを持ち出した。








事務所に着くと、酷く険しい顔をしたタケルと由美と嘉斗が居た。


「遅くなってごめん、手伝うよ。」


そういうと、私のPCを開き入力作業を手伝った。




「じゃ、俺、艶香の方手伝うから。」

瞬も、スーツを脱ぎ捨てると、予め皆に配られていた書類を出し、瞬が読み上げ、私が入力・・・・といった作業を繰り返していった。



その作業は深夜迄続き、終電を逃した事などすっかり抜けて居た。



「ありがとう、皆、助かったよ・・・・。」

「とりあえず、私の方のデータも別に取っておいたから。」

「うん、ありがとう。」
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