「同じ空の下で…」
第1章 同窓生と”彼女さん”
■第1章 同級生と”彼女さん”



[着信:亮太①]

由美と談笑していると、電話が鳴った。

亮太の持ってる、会社用携帯と個人持ち携帯のうちの、

個人持ち携帯の番号からの着信、それが[亮太①]で登録してある。

「はい。」

すかさず出る。

由美は私を上目使いで見ると、自分のバッグからスマホを取出し、白くて長い指で画面にタッチしながら、指を滑らせ始めた。


「りょうた?どしたの~?」

電話の向こう側から、声を聞き取る事が出来なかった。

「あれ?電波わるいのかなぁ。」

耳から離し、ディスプレイ画面を見て確認するけど、決して、電波が悪いようではなかった。


もう一度、耳にスマホをあてがう。

「もしも~し?」





『・・・りょうたさんのぉ、彼女さんですかぁ~?キャハハ』




・・・・私は自分の耳を疑った。







< 7 / 646 >

この作品をシェア

pagetop