星空のカギ
するといつもの白い服と違って、今日は黒い服を着ている“センセー”が私に教えてくれた。
「君は、美音というんだ。」
でも、隣の彼は私のことを美音とは呼ばなかった。
隣の彼とは、さっき、この黒の世界で出会った少年のこと。
彼は私を“ニシジョー”と呼んだ。
だから私はそっちのが正しいと思った。
「センセー、私はニシジョーではないの?」
するとセンセーはにっこりと笑って言った。
「西条だよ。」
「なら、ミオンって誰?」
「君さ。」
私にはまったく意味が分からなかったけど、隣の彼には分ったらしい。