チャットの貴方に恋をする

「…あいつのことは信用してるし、あり得ないけど念のため言っとくよ。今回会うけど私たちにとっては始めてネットじゃなくてリアルで会うの。だから、何があるかまだ分かんない。だから、会うんだったらそれ相当の覚悟をしておいてね?」

私は瑠璃ちゃんの目をじっと見て言った。瑠璃ちゃんは一瞬ポカーンとしていたが、すぐににっこりと微笑んだ。

「うん。ありがとうね。雪那ちゃん」

「よし…そうと決まったらとりあえずアイス買いにいこ?」

「まだ食べるの?」と瑠璃ちゃんは尋ねながらも、私の後をついてきた。

夏のギラつく太陽の下を、私は自分でも珍しいと思いながら軽い足取りで歩き出した。
< 102 / 152 >

この作品をシェア

pagetop