チャットの貴方に恋をする
「ただいまー……」
私は履いていたスニーカーを脱ぎ散らかし、家に上がった。
階段を上がり、自分の部屋に入ると私は布団に近づいて、倒れこむように寝転んだ。
「楽しかった……」
瑠璃ちゃんと話すのは楽しい。しかし…春休みがあけたらクラス替えがある。
「……心配だなー…」
クラス替えがあっても、同級生が少ないから新しく顔を覚えないといけないと言うわけではない。
しかし、顔見知りの同級生がいるというのは…私にとって少し苦痛なものだ。
私は気を紛らわすために、布団の近くにある小説に手を取った。
瑠璃ちゃんが貸してくれた、実話の恋愛小説。
真剣に読んでみよう…私はその本を開き、読み始めた。