ケータイ彼女に恋して

俺はボソッと呟いた。その言葉を聞いてか聞かずか、


「瞬クンてB型?」


ミズキは睫毛の長い猫のように丸い目を見開いて尋ねる。


「ん?B型だよ。よくわかったなー、

ミズキちゃんは?」


まぁ、こだわりを押し付けがましく主張すれば、B型だと思われてもしょうがない。


「私はー…」


絶対O型。
初対面にも関わらず人見知りすることなく、あれだけ喋れるなら間違いない。


「A型だよ」


「エーッ!?本当に?

A型っ!?…意外」


と、驚いて見せたものの内心嬉しかった。

A型で、色白で、猫目で、よく笑う女の子なら俺のタイプの女の子だ。

これで、
素直で純粋で一途なら完全に理想の女性だ―…、



それから、時間にしておよそ20分ほど過ぎた頃、ペロリと平らげ綺麗になった皿を店員に言って下げてもらい、

2人は一端落ちついた。


…さぁ、本題。


俺は、チラリとミズキの顔を見た。
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